※この記事はPRを含みます
みなさまこんにちは。乙女ゲームを積みすぎた乙女ゲーマーのえいせです。
こちらの記事では現在は発売から年数が経った旧作ゲーム、環境上プレイが難しいゲーム、コンテンツはあるけどサービスが終了したゲーム等紹介していきます。
元ゲーム業界の人間なので、制作視点感想も残せたら。
自分がプレイした乙女ゲームのlogも兼ねています。
※乙女ゲームという特性上、シナリオ面のネタバレはほぼありません。情報まとめ、ざっくりした感想です※
今回は『金色のコルダ』(無印)です。
『金色のコルダ』(無印)とは
- 発売日 2003年9月19日(PC)/2004年3月18日(PS2)/2005年11月10日(PSP)
- メーカー コーエー
- 対応機種 PC/PS2/PSP
- 主要キャスト 谷山紀章、伊藤健太郎、福山潤、森田成一、岸尾だいすけ、石川英郎、小西克幸、佐藤朱、増田ゆき、水橋かおり
- キャッチフレーズ 『甘やかな弦の調べに、この想いを乗せて……。』
舞台は横浜にある、普通科と音楽科が併設されている高校「星奏学院」。学院に住む妖精のリリを見てしまった普通科に通う主人公の日野香穂子(デフォルト名)は、魔法のヴァイオリンを渡され学内の音楽コンクールに参加することに。他の参加者と交流、切磋琢磨しながら音楽を愛し音楽の絆で結ばれていくお話。
乙女ゲームといえば途中からキャラルートごとに大きくシナリオ分岐するのが定番ですが、コルダはパラメーターをあげてイベントを起こしていくので本筋は大きく変わらず、重要な場面で過ごす相手が変わる系です。
キャラ紹介
※キャラアイコンはコルダ2ffのTwitter配布からお借りしてきました

月森蓮(CV谷山紀章) コルダといえば月森蓮。月森蓮がいなければ始まらないので覚えていってください。主人公と同じヴァイオリニストの音楽科2年生。音楽一家に生まれ、音楽一筋で生きてきているサラブレッド。ストイックでツンケンした近寄りがたい雰囲気を出していますが、ひたすらに音楽の高みを目指し続ける才能と努力の塊。音楽一筋すぎて音楽以外のことに疎い。根は優しいけど音楽に関しては厳しすぎてわかりにくいよ月森くん。月森くんはパラメーター調整の関係で攻略難易度最難関。とにかくセーブとリロードしまくって調整。落とせた時のときめきと達成感はひとしお。

土浦梁太郎(CV伊藤健太郎) 兄貴肌で主人公と同じ普通科の2年生。ピアニスト。紆余曲折あって、途中から学内コンクールに出ることに。巻き込まれ系。サッカー部に所属しているのでスポーツマンな面もあります。音楽だけじゃないのが良き。情に厚いタイプで、ショパンを好んでいます。曲の好みに性格が出ているタイプ。前述の月森とは相性が悪く犬猿の仲(コルダ無印時点では)。恋愛についてはまあまあ不器用。困った時に助けてくれる、頼れるのは彼。

志水桂一(CV福山潤) 音楽科の1年生で天使のような見た目のチェリスト。キャラソンにも「天使の吐息」という曲があるくらいには天使。一度集中すると止まらないタイプなので、夜遅くまで音楽と向き合ってることが多くいつも眠そう。というか本当に寝てる。それ多分昼夜逆転だよ。天才肌。マイペースで喋りもゆっくり。ゆっくり過ぎるのでちょっと飛ばしながら読むのはコルダあるある。ごめん志水くん。近年はアニメ化されたり等でしゃべるスピードが早くなりました。年下癒し枠です。

火原和樹(CV森田成一) 音楽科3年生の元気な先輩。楽器はトランペット。親しみやすく、初対面の主人公にも「一緒にがんばろうね!」と声をかけてくれるフレンドリーな人物。主人公はかなりアウェイな立場なので助かる。友人も音楽科普通科問わず多く、昼休みにバスケットボールをやるのが好き、購買のカツサンドが好きといった感じで一番高校生らしい。恋愛面は彼女ができたらこういうことがしたい!という夢もある実に高校生らしい高校生枠。青春! 推し。音楽は感覚派。音楽の楽しさを教えてくれる。

柚木梓馬(CV岸尾だいすけ) 音楽科3年生で火原の親友。フルートを吹いている優雅で落ち着いた雰囲気の先輩。火原と仲が良いのが不思議なくらい対照的なタイプで、学内にはファンクラブがあるほどの人気者。コルダ屈指の名台詞を持つキャラなのでここまで進んでほしい(わりと序盤です)。華道の家元でお家柄少し難しい立場にありますが、音楽を愛する気持ちは他のキャラと変わりません。柚木様。ちなみにフルートは純金。マジで雅なご家庭でいらっしゃる。ものの良し悪しがわかる人なので色々察しがいい。

王崎信武(CV小西克幸) 主人公が通う高校のOBかつ系列大学の大学生のヴァイオリニスト。指導という立場で主人公とコンクールに関わってきます。月森も尊敬するレベルのヴァイオリニストで、誰に対しても優しいタイプ。悪く言えば無自覚八方美人で罪深い。誰に対しても優しすぎるので恋愛感情が伝わりにくい。自分が成人してからプレイすると良さが分かるタイプのキャラ。こんなできた大学生、現実ではそういない。聖人。攻略対象の大人枠。

金澤紘人(CV石川英郎) 通称金やん。音楽科の教師で、かつては海外で活躍していた声楽家。コンクール担当の教師として主人公と関わります。あくまでも生徒と教師という関係なのでその一線は踏み越えない。大人。常識のある大人最高。それでも支えずにはいられないので、コンクールでは完全アウェイな主人公を気にかけてくれます。学院の庭で猫と戯れている。コルダ、何かと猫が出てきます。彼の過去を知って欲しい。大人という深みのある人生が見られるので是非。攻略対象の大人枠。

冬海笙子(CV佐藤朱) 音楽科1年の引っ込み思案な女の子。クラリネット。本人は目立つことは得意ではなく、突然音楽の世界に放り込まれても堂々としている主人公を慕ってくれます。女の子なのでサブキャラかと思いきや、ちゃんと友情エンドが用意されています。ネオロマこれだから好き。冬海ちゃんも喋りがゆっくりなので、志水くんとの会話になるとものすごく会話が遅くなる笑。1年生は癒し枠。

天羽菜美(CV増田ゆき) 普通科2年の報道部。作中唯一の音楽に関係のない人物です。報道部として学内コンクールのことを追っていて、主人公のことを応援してくれます。冬海ちゃんとは真逆の、どこにでも突撃取材かけるパワフルで快活な人物。彼女にも友情エンドがあります。物言いがはっきりしている&外部目線の友人として接してくれる、いてくれてありがとう!!なお友達。精神的に助かる。

リリ(CV水橋かおり) 主人公が見てしまった音楽の妖精。星奏学院に住み、学院に音楽の祝福を与えている音楽の妖精です。相性が良い人間にしか普段は見えないのですが、主人公は見えてしまったためリリに巻き込まれる形で誰でも弾ける魔法のヴァイオリンを渡され、学内コンクールに参加させられてしまいます。悪気があるわけではない。いたずらっぽいけど憎めない、エルフ系の見た目のかわいらしい妖精です。「音楽の祝福を授けよう!」 ※攻略キャラではありません。
【こんな要素が好きな人におすすめ】音楽(クラシック)、楽器、現代学園モノファンタジー、難易度高め育成要素あり、糖分控えめ
乙女ゲームの祖、コーエーテクモゲームスのルビーパーティーから第3のネオロマンスとして誕生したのが「金色のコルダ」です。シリーズとして続いていくので今回はシリーズ一番最初の無印を扱います。
音楽(クラシック)
「金色のコルダ」がずば抜けている点は、クラシック音楽への本気度ではないでしょうか。無印では聞きなじみのある曲が多いものの、クラシック曲はそもそも長いので、ゲーム用に分かりやすい部分を主にして尺を短く編曲。もちろん生音演奏収録。
ゲーム内では全4回のコンクールが開催され、各回選曲した楽曲の解釈も問われます(キャラ攻略に影響する)。何ならキャラによる曲解説もあるくらいなので、クラシック音楽入門にちょうどいいくらいしっかりしている。
また、主人公と月森以外は全員異なる楽器なので各楽器向けに選曲がされており、聴ける曲のレパートリーも豊富です。
そもそもソロの音楽コンクールって同じ楽器同士で競うものなので、全員違う楽器なのは異種格闘戦みたいなものなんですけどね。
乙女ゲームが少しずつ盛り上がってきた頃にこれが出ているので、クラシック音楽題材の他のゲームがなかなか出てこないのはコルダというハードルがあるからかなと思っています。特技が楽器、というキャラ付けではなく全員が演奏家レベルで楽器ができることが特徴ですし学園ものなので差別化も難しいのかも。
楽器
コルダ無印に登場するのはヴァイオリン、ピアノ、チェロ、トランペット、フルート、クラリネットです。吹奏楽、室内楽でも扱う上、楽器経験者は共感できる部分が多いそう(私は楽器未経験なのでそこはわからない)。
また、コルダをきっかけに楽器を始める方も結構います(高確率でヴァイオリン)
楽器への理解が深まるくらいにはキャラのシナリオにも楽器の存在が影響しているので、楽器自体にも興味を持ちやすいコンテンツです。
現代学園ものファンタジー
コルダは学園ものではありますが、音楽の妖精がたくさん出てきます。主人公を巻き込む役であり、お助けキャラのような存在です。
そもそも主人公が渡されるのは、誰でも弾ける魔法のヴァイオリンなのでこの時点でだいぶファンタジーです(魔法のヴァイオリンであることは一部のキャラには見抜かれる)。
この魔法のヴァイオリンの弦の1本が金色なので、ここがゲームタイトルにかかっています。
しかし魔法も無限ではないし、制限もあります。ファンタジーに振りすぎないちょうどいい塩梅かと。昼休みや放課後の概念があるので、しっかり学園ものです。
難易度高め育成要素あり
コルダ無印、乙女ゲームにしては難易度が高いです。選択肢が難しいとかではなく、育成要素があり育成のパラメーター調整で発生させられるイベントが変わってくる=エンディングが変わるからです。
1日の行動上限もあり、何を行うか計画的に考える必要も。
何より厄介なのが、音を頼りに制限時間つきでマップ上を走り回って妖精を見つけること(は?)
恋愛シミュレーションゲームなのにマップ上を走り回るとは???って感じですが、本当にRPGみたいにマップ上(学校内とか)を走らされるんです。選択肢を選ぶだけじゃないのがコルダ。時間をあけてプレイすると、今自分がどのルートに行こうとしてて何やってるのかわからなくなる。普通にゲームとしての難易度が高いです。期限までにパラメーター調整が間に合わないとか上手くいかないので行きたいエンディングに行けないという点で難しいです。
※シンプルにゲームクリアするだけならクリアできますが、取りこぼしてるイベントが大量発生します。
糖分控えめ
乙女ゲームの糖度=どれくらい甘いシチュエーションがあるかですが、コルダは一緒に帰れたらうれしいね!くらいの健全さなので一緒に過ごすことはあれどそれ以上はなく、しっかりめのデートとかはエンディングでやっと迎えられる感じです。それでもそれ以上はない。
ちなみにコルダは舞台が横浜なので、エンディングなどのデートで横浜の観光名所がスチルになっています。プレイしてたらだいたい横浜(主にみなとみらいエリア)に詳しくなる。ついでにコーエーテクモゲームス本社はみなとみらいエリアにあります。
ゲーム屋視点でここがすごい!
パラメーター調整と選択肢による分岐のパターンがエグい。
パラメーターは主人公の演奏レベル(ガチ育成部分)と、各キャラに対するライバル度と親密度があり、そのバランスで諸々発生するイベントやエンドが決まります。
選択肢を選ぶだけで進むノベルゲームではなく、そこにパラメーター調整が入っているのでとにかく見るパターンが多すぎる。
メイン攻略は高校生の5人だけどそれでもエグい。このバランス感を決めるのも結構大変なやつです。その分キャラの個性に自分を寄せていくシミュレーション色も強くて良いです。相手の好みの女になりながら成長するゲーム。ただ演奏が上手いだけではダメなのです。
ちなみにカレンダー進行タイプのゲームなので、毎日の行動制限もあるからプランナー泣かせデバッガー泣かせ過ぎる(ネオロマはやり込み要素多いのでだいたいそう)
乙女ゲームとしては甘い雰囲気も少ないので、歯ごたえのあるゲームが好きな人にもおすすめしたいです。
今からやる方法は?
2025年5月現在、無印の移植はPSPで止まっています……。
元祖のPC版(移植の度に難易度下がっているのでわざわざ最高難易度のPC版でやらずとも感。そもそも中古市場で出回ってる数少ない。ほぼ見たことがない)、PS2版(中古で出回ってる。安い。)、PSP版(中古で出回ってる。安い。)でプレイするしか方法がありません!

【中古】PS2 金色のコルダ

【中古】PSP 金色のコルダ コーエー定番シリーズ
オタクたちの願いも「無印を最新ハードに移植して」なので、こればっかりはなんとも。
古いゲームの移植って、最新機種に合わせて色々調整しなければならないので、キャラやシナリオや音楽といった素材が揃っていても新作を作るのと変わらないか、それ以上の労力だったりします。オリジナルを発売したときよりも、物価も上がってコストもどう考えても高いですしね。
どうか無印が移植されますように。
ゲーム以外ではコミカライズ化(白泉社のLaLaで連載。完結済み)、アニメ化(「金色のコルダ〜primo passo〜」dアニメストア、U-NEXT、Amazonprimevideo等で配信)、ミュージカル化もしています。コミカライズかアニメが入りやすくておすすめ。

金色のコルダ(1) (花とゆめコミックス) [ 呉由姫 ]
コミカライズはキャラクターデザイン担当の呉先生の間の取り方が素晴らしい。キャラの関係性が大事なお話なので、空気感とテンポがすごくいいんです!綺麗に話もまとまっているのでおすすめ。
アニメはキャラごとに専任で楽器演奏者の方がついていて、キャラ名義で演奏だけのCDも出ています。アニメでも演奏音源については本気です。ゲーム内で出てくる曲がアニメでも選曲されているので、ゲームの演奏シーンをアニメーションで見たい方は断然アニメ。主人公に声もつきます(高木礼子さんです)

【中古】 金色のコルダ 〜primo passo〜クラシック・コレクション White Day Edition/(アニメーション),室屋光一郎(vn/月森蓮、王崎信武),岡田将(p/土浦梁太郎),多井智紀(vc/志水桂一),阿部一樹(tp/
ちなみに月森蓮担当は、今は各所で引っ張りだこの室屋光一郎さんです。皆さんどこかでこの人のヴァイオリンは聴いたことがあるはず。超絶技巧曲を弾きこなす月森くんは必見です。
また、コルダシリーズはキャラソンが大量にあるのでキャラソンから入るのも手。ソロやらデュエットやらユニットやらで、シリーズ総計で数百曲。Spotify等で配信されています。特に無印キャラのキャラソンはクラシック音楽をベースに作られているのが最大の特徴です。分かりやすいのは月森くんの「FLAME」(原曲は闘牛士の歌)。おすすめ。
ゲーム以外からの入り口がまだあるので、是非コルダに触れてみてください!
以上、ここまで読んでくださりありがとうございました。
コメント