ヒロアカ読んだら左右盲が改善した話

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皆さまこんにちは。色々あって左右の判断が人よりも遅い人間のえいせと申します。ヒロアカの身体の左右で異なる能力を使うキャラに沼ったら、左右の判断が早くなりました。この記事はそんな経験の話です。

さて。週刊少年ジャンプで連載していた『僕のヒーローアカデミア』、ついに完結しましたね。堀越先生お疲れ様でした。

といっても、私は完結に向けた無料開放一気読み(2024年4月)で39巻まで一気に読んでからの40巻購入、以降は電子書籍でバックナンバー購入と定期購読で追いついて完結を見届けたので沼ってから5ヶ月で完結しました。10年分を走馬灯のように駆け抜けました。アニメ、劇場版はAmazonプライムおよび劇場版最新作は早々に映画館で鑑賞。勢いで案外追いつけるものですね。

で、タイトルの左右盲が改善した話なのですが、同じ状態でなんとなく生き辛いなという方には、左右完全非対称のキャラをずっと観察してると左右の判断がしやすくなるよ!っていう感覚が伝わるといいなと思います。

ヒロアカが好きで偶然この記事に辿りついた方には、左右で異なる感覚って実際どんな感じ?という想像がより膨らんだら嬉しいです。

ということで、ここからは主に左利き矯正と轟焦凍くんの話になります。

左右盲と、左右盲になった原因

そもそも左右盲とは、という話から始めるのですけど。検索すればわかりますが、左右の判断に時間がかかったり、すぐには左右がわからなかったりする状態です。

私の場合の具体例だと、視力検査のランドルト環(上下左右いずれかが切れている丸のアレ)を見てもすぐに左右を答えられない(上下はすぐに答えられる)ので、左右は上下に比べて返答が遅いです。あとは音ゲーをやっていて左右のノーツの判断が遅く難易度が低く、スピードを変えてもミスをするといった状態。

こうなった原因というのも(よくあるパターンだそうですが)、幼少期に左利きを右利きに矯正する過程で認識が曖昧になってしまったことです(元々左利きですが、幼少期(記憶の限りでは4歳前後あたり)に右利きに矯正されました)。年齢的に左右を覚えるのと利き手矯正が同時進行だったので、余計に混乱して認識がふわっとしてしまいました。

両親(ともに右利き)の教え方も『お箸を持つ方が右手、お茶碗を持つ方が左手』だったのですが、そもそも左利きなのでお箸とお茶碗を持つこと自体が逆ですし、教える親は自分の正面に座って鏡写し状態(左右が逆)で教えていたので、自分では言われた通りに持っているのに違うと常に怒られている状態でした。食事の時間はいつも矯正で怒られていたので、あんまり食事の時間を楽しいと思ったことがない思い出。

ちなみに親は妹(年齢的にほぼ2歳差の右利き)が生まれるまで、私が左利きであることに全く気づかなかったそうです。私はスプーンを右手で持たせてもすぐに左に持ち替えていたけど、妹はそのまま右で食べたから気づいたのだとか。確かに親戚や近所に住んでいた子に左利きはいないけども、なんかこう、違和感を持って欲しかった……。

左右盲の弊害

で、そんな感じで怒られながら利き手矯正と左右を同時に覚えた……というか左右をそういうものと無理やり認識したので、左右の認識とアウトプットの齟齬が発生するようになりました。

右にあるものを左と言ってしまうんですよね。社会に出て報告を行う時に、左右の記載ミスが多いことに気づいてなんだかおかしいな?とは薄々感じていました。書いた文章を読み返しても左右が逆になっていることが多いのです。

下の画像だと、「右下の茶色のケーキ」と説明したいところを「左下の茶色のケーキ」とアウトプットしてしまいます。普通に仕事に支障が出てますし、この文章を打っていても一回間違えました。学生時代なら大きな問題にもなりませんが、社会に出ると割と厄介です。文章報告が多い職場だと特に。

ちなみに全く興味がなかったので運転免許を取得していないのですが、多分運転も向いていないと思います。咄嗟の判断でアクセルとブレーキ踏み間違えそう。自転車は全身を使っているので左右を間違えることはありません。曲がりたい方向に体重かければ良いので。

ヒロアカを読んでいたら、左右の認識が歪んでいたことに気づく

そんな状態の時にヒロアカ、というか轟焦凍に出会ったことでそもそもの左右認識がおかしいことに気づきました。ヒロアカを勧めてくれたのは、スタオケを布教したら沼ってくれた友人です。持つべきはオタクの友達。恩返しと思い読み始めたら垂直落下で沼落ちしました。

この轟焦凍くん、人気キャラなので色んなビジュアルにいるため見たことがある方もいるかもしれませんが、身体の左右半分で異なる能力を持っているキャラクターです。右半身からは氷、左半身からは炎を出し、見た目も左右ツートーンの髪にオッドアイ、顔の左側に火傷の跡があるという素晴らしくアシンメトリーな人物です(堀越先生ありがとう。アニメでの声は梶裕貴さんです)。

左右の力をコントロールし使いこなして成長していくキャラなのですが、その左右差をコントロールしていく説明や、幼少期の能力を使う訓練(物凄くスパルタ)の描写に「それわかる!!」と謎の共感から自分の左右の認識のおかしさに気づいたのでした。

もっと詳しくいうと、轟くんはその生い立ちから左側(炎)の力を抑圧していた時期があるのですが(かなり序盤の話なので気になる方はぜひ)、その抑圧の感覚が私の「自分が左だと思っているものは右というらしいから右ということにしよう」という左右の概念認識と、怒られるから左手は使わないという利き手矯正の圧とよく似ていたんですよね。

自分の個性(左右の能力)と向き合って成長していく轟くんの姿を見ていたら、自分で自分に圧をかけて左右を無理やり認識していたことに気づきました。その無理やりがアウトプットの齟齬に出ていた、ということです。

現在の左右の認識

もう大人ですから左右の概念はわかるし右手と左手の違いも自分でわかっていますから、無意識に変な圧をかけなくても大丈夫になったのは精神的にとても楽になりました。

そして改めて自分が左右を叩き込まれた時のことを思い出し、左右の覚え方を図式化したものが以下です。

これが一般的でしょう
左右がこんがらがった結果、全部左だと思ってるけどこっちは右、という圧で右にしている

この時の覚え方は「お箸を持つのは右手でお茶碗を持つのは左だけど私がお茶碗を持っているのは右手でお箸を持っているのは左手だからお茶碗を持つ方が左でお箸を持っているのは右」です(当時4歳くらい)

ぐるっと一周してますね。左右で箸と茶碗を持ち変えつつ、こんな呪文みたいなことを考えてご飯食べてました。アラサーになってもこの呪文覚えてたくらいなので、かなりの自己暗示です。

左右の認識はわかっていますが、自分の中ではこのようにした方が圧がないので左右がわかりやすい

一旦全部左ということになってますが、この方が左右がよりスッと出てくるようになりました。効果があったのは音ゲーの左右フリックの対応がうまくなりました。とてもオタク。

ついでにクロスドミナンス

日本語だと交差利きとも。左右で行える動作が異なっています。両利きは両手で箸を持てますが、交差利きは左右どちらかでしか持てません。結局利き手矯正を行なっても、完全な右利きにはならなかったのです。

私は大体右利きにされたので箸もペンも右ですが、特に教わらなくても見よう見まねでできる日常的な動作は左利きであることが多いです。例えば小銭を扱うのは左利きで、右手だと財布から小銭を出すのが下手です。というかそもそも財布の持ち方が左利き。接客業でレジを扱ったとき、私がレジに立った後はレジ内のお札の向きも左右逆になっていたようで先輩に利き手を指摘されたこともありました。

他には紐を結ぶのも左右逆で最終的に結び目が想定していた通りにならないことが多いので、手順がある場合はそれを左右反転させて最終的に想定していた結び目になるようにしています(手順書通りにやるととても結びにくいので、左右反転させて覚えた方が作業が早いです)

左利きで右利きの動作を行う、ということはできなくもないですがやはり工夫は必要ですし、まるっきり動作を左右反転コピーすればよいというのも簡単にできたら苦労はしないです。それなりに頭は使いますし、感覚も慣らす必要があります。

ちなみ今は左利き用の商品が数多く出ているので、実際に左利きで困る場面は習字のときやノートに横方向に文字を書くときくらいらしいですね。

利き手を矯正された側の感想

利き手を右にされた身としては、別に治さなくてもいいと思います(個人の感想)。左右盲であることと原因にたどり着いた時にシンプルに脳に負荷がかかっていたことを実感したので。

また、日常生活でいちいち右と左を判断するために数秒費やすのは、結構なストレスだったのだと思いました。言い間違いも発生していますしね。日常的な動作は左右が混ざっているので右利きの中に混ざって生活しているとものの配置に違和感ありますし、先日ふと楽器を構える真似をしてみたら見事に左右が逆でした。でも野球のバットは右でした。自分でも謎。マグカップのイラストは自分の方を向かない。そういうものだと思ってたけどどうやら違うらしい。

では両利きになりたいかというと別にそうでもないです。ただ、自分が今どっちの手をメインで使っているのかを理解していると(なんだかやりにくいなぁ)と感じる場面が減るので自己理解できているのとそうでないのとでは感覚がかなり違います。右でできていることを左でも、という場面がヒロアカでも出てくるのですが、それを意識すると自ずと自分が今どちらの手をメインで使っているのかわかるのでそういった意識を持ってみると左右判別も早くなります。

左右の感覚を分けられるのか実験してみた

右耳にイヤリング、左手に指輪を着けて生活してみました(普段はつけないので、左右別の場所に違和感がある状態)。

結論から言うと酔いました。

左右を意識しすぎるのも良くないみたいです。なんだかこう、身体が真ん中から左右でズレるというか割れる感覚がしました。やろうと思えば左右の感覚をバラバラにできるけど、絶対やらない方が良い。マルチタスクどころの話ではない。少年漫画の超人たちってすごいんだなぁという感想を得ました。

おわりに

堀越先生、ありがとうございます。ここに多分想定外の方向から先生に救われた人類がいます。そして異能を『個性』と称したことで、それは自分自身の一つという前向きな捉え方もできたので、言葉の扱いもとても大事だと感じました。

ヒロアカを勧めてくれた友人、ありがとう。九条朔夜が好きなら轟焦凍が好きだよと予言してきたね、そうだね、わかってるじゃないか私の癖を。

ちなみに左右盲的おすすめは特に劇場版3作目(吉沢亮さんがゲスト声優のもの)と、アニメでいうと第7期あたりが左右の使いこなしが分かりやすくておすすめです。コミックス的には力をものにしている36巻あたりからかもしれない。

完結しているので、未読の方はぜひ。キャラクターは大勢いますが、個性と名前が一致していてとても覚えやすいし、誰か一人くらいは好みのキャラが出てくるのではないでしょうか。

それではここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

アイキャッチ画像はコミックス累計1億部突破時に渋谷駅に掲出されていた広告です。友人がヒロアカ好きだから詳しくないけど撮っておこうくらいのノリだったんです、当時は。(後からこの場面の意味を知ってしんどくなったオタク)

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