※本ページ内で使用しているキャラ画像の著作権はオトメイト(アイディアファクトリー株式会社・デザインファクトリー株式会社)に帰属します。
みなさまこんにちは。乙女ゲームを積みすぎた乙女ゲーマーのえいせです。
こちらの記事では現在は発売から年数が経った旧作ゲーム、環境上プレイが難しいゲーム、コンテンツはあるけどサービスが終了したゲーム等紹介していきます。
元ゲーム業界の人間なので、制作視点感想も残せたら。
自分がプレイした乙女ゲームのlogも兼ねています。
※乙女ゲームという特性上、シナリオ面のネタバレはほぼありません。情報まとめ、ざっくりした感想です※
今回はオトメイトから出ている人気タイトル『AMNESIA』です。
『AMNESIA』とは
- 発売日 2016年10月20日(PSP)、2013年2月8日(モバイルアプリ版)、2013年12月19日(V Editions)、2019年9月12日(for Nintendo Switch)
- メーカー オトメイト(アイディアファクトリー/デザインファクトリー)
- 対応機種 PSP、iOS/Android、PSVita、Nintendo Switch
- CERO C
- 主要キャスト 柿原徹也、谷山紀章、石田彰、日野聡、宮田幸季
- キャッチフレーズ 『記憶の奥底に眠る想い、目覚めの時は今ーー。』
舞台は架空の世界の架空の国(といいつつほぼ架空の池袋あたり)
大学生の主人公はある日精霊のオリオンと衝突して記憶を失ってしまいます。そこからはどうやら自分の恋人らしい彼との日々を、8月1日を皮切りに記憶喪失を悟られないように精霊と協力して過ごしていくのが大まかなストーリー。
自分と彼は果たしてどんな関係だったのかを探りながら仲を深めていくサスペンス要素が強いシナリオが大筋です。
各キャラ、トランプのスートモチーフになっているのが特徴(不思議の国のアリス要素ではない)になっています。
8月1日からの、約一カ月間の日々を描いていくので毎年8月1日になるとループしなきゃ…精霊と衝突しなきゃ…とオタク(私)は思っています。夏の風物詩。
ファンディスクが3本出ていますが、まずは本編の説明がなくてはなのでこちらは本編の説明記事。
攻略順のおすすめはキャラ紹介順にシン→イッキ→ケント→トーマ→ウキョウです。後述の舞台やアニメでもこの順番で進行していきます。
キャラ紹介
※10周年時の配布アイコン(デフォルメ)をお借りしています

シン(CV柿原徹也) 主人公の1つ年下の幼なじみ。トランプのスートはハートでイメージカラーは赤。訳あって冷めた性格ですが、恋愛についてはガンガン攻めてくるタイプ。初っ端から攻めたスチルが出てきます。年下というよりも同い年くらいの距離感。主人公のことをよく見ているので察しがいい。ゲームのパッケージで大体中央に来るのも彼なので、このゲームの世界の王道ルートです。5人の中だと一番まともかもしれない。倫理観とか。人として。

イッキ(CV谷山紀章) 主人公のバイト先の先輩で年上の大学生。トランプのスートはスペードでイメージカラーは青。目があった女性をメロつかせる体質の持ち主(急にファンタジー感が強い)。ファンクラブがある男。遊び人タイプですが実は誠実なキャラが好きな方はこちらへどうぞ。AMNESIAシリーズ、ミニゲーム要素があったりするのですが彼は手を使ったゲームは大体得意なので、彼相手のミニゲームの難易度が異常に高いです。遊びに対しては全力で全然手を抜いてくれない負けず嫌いな子供っぽいところがある。私の推し。

ケント(CV石田彰) 主人公のバイト先の先輩で年上の数学科の大学院生。スートはクローバーでイメージカラーは緑。超理系でタイパ思考の論理的なタイプ。彼の中で理論が成立すれば突拍子がないことでも理解してくれるし、面白いことには意外とノッてくる人。恋愛面は一番穏やかなルートです。つつがなく幸せになりたいならこちらへ。尚、舞台版もアニメ版も並行世界を順に移動していくのですが、彼の世界から次の世界への移行があまりにも切ない。これはゲームには無い要素なので見てほしい。

トーマ(CV日野聡) 主人公の年上の幼馴染で大学生。主人公、シンとは子供の頃からの付き合いです。スートはダイヤでイメージカラーは黄色。このゲーム、彼のルートだけ他のキャラには無いパラメーターがあるのでびっくりする。数値調整頑張ってください。バッドエンド回収超推奨。基本的には面倒見の良いお兄ちゃんタイプですが「檻ガール」というパワーワードの震源地の人。倫理観は一番ぶっ飛んでると思う。

ウキョウ(CV宮田幸季) 他4人全員のルートに度々登場する謎の青年。トランプではジョーカー、イメージカラーは紫。この世界のちょっと謎な設定の鍵を握る人物です。舞台やアニメで彼の世界へ行くのが最後なのはこれが理由。攻略順も最後に来るのはそういうことです。察してください。裏表があるタイプですが、一番純粋なキャラでもあります。そもそもは普通に良い人。「井戸ガール」というこれまたパワーワードの震源地の人。
【こんな要素が好きな人におすすめ】パラレルワールド、BADEND、ゴシック系衣装、ヤンデレ
パラレルワールド
AMNESIAは各攻略対象と結ばれる世界それぞれが並行世界(パラレルワールド)であることが前提の物語になっています。
なので、攻略対象の選択がプレイの最序盤で発生。選択以降はすべて、選択した世界線=その彼とのお話。攻略キャラルート分岐が1番最初にあり意図的に選ぶことができるのはシステム的にも特徴の一つです。
別の世界の私は別の人と結ばれる、を地でいくスタイルなので解釈違いが起こりにくくそういった意味では平和な作品かもしれません。
世界によってキャラとの関係性やキャラの性格がちょっと違っていたりするのも味の一つ。これぞパラレルワールドという違いが全面に出ています。
BADEND
AMNESIAの売りのひとつはなんといってもBADENDではないでしょうか。
選択肢でゲームオーバーに直結するのがノベルゲームの要素の一部ではありますが、AMNESIAはBADENDが多いです。
とりあえず1回クリアしてからイベントの埋まり具合を見るとご用意されているのがほぼBADENDで笑ってしまいます。最早BADEND回避ゲーと言っても過言ではありません。逆にしっかり結ばれるENDにたどり着いても、BADEND回収に走るなんてことも。BADENDにも伏線あるので……。
気を抜くとBADEND、理不尽な選択肢でBADEND、なんか気づいたらBADEND、そんな感じで畳み掛けてくるBADENDをくぐり抜けて彼と結ばれます。これノーミスでクリアできた人いるんですかね?
BADENDが苦手な方には不向きかと思いますが、個人的には一周回って面白いくらいのバリエーション。
ちなみにAMNESIAのBADENDは相手と結ばれない系だけではなく命の危機系なのでかなりハードモードな世界です。
ゴシック系衣装
キャラ全員の服の色が主人公を除いて基本的に黒!黒!黒!+キャラカラーといった感じでゴシック系の装いです。サブキャラも黒い。
普段着それ!?って感じで凄い数のボタンとかベルトとか装飾ついてる。
かつて存在したゴシック系アパレルブランド「PUTOMAYO」とのコラボアパレルも出ました。
イッキデザインのジャケットを所持しているのでご紹介します。普通に着るには難易度高すぎて専ら観賞用。


こういった装いがお好きな方にもおすすめ。基本的に全員こんな感じの服なので。
加えて主人公や攻略キャラたちはメイド喫茶でバイトをしているという設定もあり、バイト制服差分があります。
バイト服はメイド喫茶という設定もあり華やかですが、こちらは女性スタッフの衣装が和装系。これがまたかわいい。
異世界ファンタジーばりに世界観がしっかりした衣装は刺さる人には絶対刺さるビジュアルです。
尚、イラストレーターは様々なヒット作を手掛けている花邑まいさん。AMNESIA発売当時はキャラの等身が高すぎると話題になりましたが、慣れると最早気にならない。
ヤンデレ
このゲーム、攻略対象5人しかいないのでヤンデレ1人入るだけでヤンデレ率が上がります。
どのキャラがヤンデレかは言わない方が面白いと思うのでこちらでは伏せますが、ヤンデレはいます。
サスペンス要素強めなのは、ここに起因しているところも大きいです。
尚、メンヘラではヤンデレです。明確にヤンデレです。
ヤンデレな理由もわりと納得なので、取ってつけたヤンデレではないので安心してください(?)
ゲーム屋視点でここがすごい!
振り向き立ち絵の実装
初めてプレイした時に圧倒的に天才の発想だと思ったのが、こちらに背を向ける見返り美人スタイルの立ち絵。
この立ち絵の何がすごいかというと、スチルでなくても奥行きのある構図を作れることです。
これは「スクリプト」というゲーム制作作業の説明になるのですが、紙芝居形式で進むゲームのシナリオ部分は背景+立ち絵+テキスト+ボイス+BGM+エフェクトの組み合わせで構成されています。各設定を変えたり調整することで、背景が変わったり表示されるキャラが変わったり喋ったりするんですね。
で、立ち絵の設定はというと1つの全身絵を全身(遠景)、上半身(中景)、バストアップ(近景)のだいたい3段階設定で表示範囲設定を切り替えています。遠近法でキャラとユーザーが見ている視点の距離を変えているんですね。
全身を映すと遠くに、バストアップを映すと目の前にいる、といった状態になります。
これに振り向き姿が加わると遠近法で去っていく彼の後ろ姿はもちろん、主人公を背にしている彼の後ろ姿という演出が可能になるのです。ポケモンの戦闘画面みたいな感じですね。手持ちのポケモンは背を向けて手前に、敵のポケモンはこちらを向いて奥にいる、あの配置です。
従来の乙女ゲームではそのような奥行きある構図は専らスチル頼りでしたが、AMNESIAではスチルに頼らずとも奥行きあるシーン作りが可能になりました。振り向き姿の立ち絵があるというだけで。
乙女ゲームの立ち絵といえば基本的には正面向きか身体が斜めを向いているものが主流なので、コストをかけずに発想の転換でスクリプトの幅を広げたのは個人的には拍手喝采です。
加えてしっかり設定されたバックスタイルを余すことなく見せられるというのも良い。衣装設定が作り込まれているAMNESIAだからこそ生きる立ち絵でもあります。
今からやる方法は?
PSP以降の色々なハードで出てるので好きなのやればいい!!
最新ハードのSwitch版が1番おすすめ。移植されると大体のゲームは追加要素ありますので、やはりおすすめは最新ハードで出たものになりますね。画面も綺麗ですし。
それはそれとして、個人的には初代のPSP版のOPが好きです。移植版やファンディスクは女性ボーカル曲(織田かおりさん)なのですが、PSP版では男性ボーカルとなっていてこれが1番世界観にあっている気がします。個人的には。
メディアミックス展開は舞台化(初演、再演の2回)、アニメ化、コミカライズ化、ノベライズ化等一通りやったのではないでしょうか?
メディアミックスで入りやすいのは1クールのアニメ化ですが、舞台版の完成度が高いので個人的には舞台版がおすすめです。
マルチエンディング方式で公演によって結ばれるキャラが異なっていました。全5パターン、全パターン劇場にいきました。最初は自分の推しと友人の推しの2公演だけのはずだったのにな。当時舞台芸術を学ぶ学生でもあったのでこれも勉強という口実を使いつつ。円盤には全5パターンのエンディング全て収録されているのでご安心ください。
まぁメディアミックスから入るよりもゲーム本編やった方が早いんですけどね。
過去作の現行ハードへの移植の際には先陣を切るレベルの人気タイトルなので、すでにいずれかのハードでプレイしたことがある方も多いとは思いますが、改めてオリジナル版のパッケージとともに紹介させていただきました。
未プレイの方は是非プレイしてみてください。
それではここまで読んでくださりありがとうございました。
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